私としては珍しく、「おらおらひとりでいぐも」のみ、を読みたくて、
わざわざ隣町の新横浜の本屋に出かけ、「おらおらひとりでいぐも」が乗っている「文芸」を購入した。
「おらおら・・・」は、かなり以前に読み終えたが、ほかの作品は一作も読んでおらず、
ブログにもアップしていない。
「旬」をのがしてしまったが、遅ればせながら本日やっと 記録する。
「芥川賞」作品は、昔は殆ど全て読んでいたが、面白いと思った作品は数少ない。
であるからして、自然と図書館でも借りなくなった。
久々に「読みたい」衝動にかられ、昨年一気に読んだ。 個性あふれる作品。受賞納得!♪
文藝 2017年冬季号
河出書房新社
雑誌 A5 版
486ページ
2017年10月9日 発売
1300円
河出書房新社
雑誌 A5 版
486ページ
2017年10月9日 発売
1300円
2017年文藝賞受賞作。
63歳、史上最年長受賞。
渾身のデビュー作!
74歳、ひとり暮らしの桃子さん。
おらの今は、こわいものなし。
おらの今は、こわいものなし。
結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように
、故郷を飛び出した桃子さん。
身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、
身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、
二児の誕生と成長、そして夫の死。
「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」
40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、
「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」
40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、
桃子さんの内から外から、声がジャズのセッションのように湧きあがる。
捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。震えるような悲しみの果てに、
捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。震えるような悲しみの果てに、
桃子さんが辿り着いたものとは――
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青春小説の対極、玄冬小説の誕生!
(玄冬小説とは……歳をとるのも悪くない、と思えるような小説のこと。)
新たな老いの境地を描いた感動作。第54回文藝賞受賞作。
主婦から小説家へーー63歳、史上最年長受賞。
(玄冬小説とは……歳をとるのも悪くない、と思えるような小説のこと。)
新たな老いの境地を描いた感動作。第54回文藝賞受賞作。
主婦から小説家へーー63歳、史上最年長受賞。
◎文藝賞全選考委員絶賛!
斎藤美奈子氏
「東京オリンピックの年に上京し、二人の子どもを産み育て、主婦として家族のために生き、夫を送って「おひとりさまの老後」を迎えた桃子さんは、戦後の日本女性を凝縮した存在だ。桃子さんは私のことだ、私の母のことだ、明日の私の姿だ、と感じる人が大勢いるはず」
藤沢周氏
「宮澤賢治「永訣の朝」にある「Ora Orade Shitori egumo」のフレーズ。それを悲しみのうちに死ぬの意ではなく、独り生きていく「自由」と「意欲」に結びつけた。「老い」をエネルギーとして生きるための、新しい文学が生み出された」
保坂和志氏
「人の気持ちは一色ではないということを、若竹さんはよくぞ摑んだ。年を経たからこその、若々しい小説」
斎藤美奈子氏
「東京オリンピックの年に上京し、二人の子どもを産み育て、主婦として家族のために生き、夫を送って「おひとりさまの老後」を迎えた桃子さんは、戦後の日本女性を凝縮した存在だ。桃子さんは私のことだ、私の母のことだ、明日の私の姿だ、と感じる人が大勢いるはず」
藤沢周氏
「宮澤賢治「永訣の朝」にある「Ora Orade Shitori egumo」のフレーズ。それを悲しみのうちに死ぬの意ではなく、独り生きていく「自由」と「意欲」に結びつけた。「老い」をエネルギーとして生きるための、新しい文学が生み出された」
保坂和志氏
「人の気持ちは一色ではないということを、若竹さんはよくぞ摑んだ。年を経たからこその、若々しい小説」
ちなみに、私の大好きな作家 「町田康氏」 は
「取り返しのつかない命のなかで、個人の自由や自立と、
「取り返しのつかない命のなかで、個人の自由や自立と、
その反対側にある重くて辛いものも含めた両方を受け取って、
人生を肯定的にとらえるまでにいたったのが見事」